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今週の記事1本

こちらでは、カトリック新聞に掲載されている記事を、毎号につき1本お読みいただけます。



扉をあけて 元気さん
作業所「ほしのいえ」で山谷(さんや)の仲間と生きる
中村 訓子(のりこ) 修道女
ベリス・メルセス宣教修道女会会員 76歳

 “日雇い労働者の町”東京・山谷(さんや)地区で、1991年に作業所「ほしのいえ」(東京・荒川区)を始めた。
  「ほしのいえは何をしているのと聞かれたら、具体的に“これ”というものがないので、実は何もやってないかもしれないですね」
  ほしのいえは、当時の山谷の“おじさん”たちのアルコール依存に問題を感じ、回復のために何かできないかともう一人のシスターとアパートを借り、活動を始めた。
  「とにかく関係性をつくるのが難しかった。追いつけ追い越せの時代。当時のおじさんたちは血気盛んな人が多かった。炊き出しや生活相談を通して、一人の人間として出会うことから始まります。それから何度もおしゃべりや関わりの中で、だんだん悩みを話してくれるようになる。そうやって仲間になることで関係を築いていきました。時代が変わった今も、出会った人と仲間になることは変わりません」
  今の路上生活者たちは、世間がイメージする“山谷のおじさん”とは違う世代になったという。
  「時代や育ってきた環境によって一人一人、問題が違う。私もだけど、みんな何かしらの問題を抱えている。ここはお互いに自己の自立と回復をはかる場所です。“生きること”を一緒にやろうと」
  路上で出会った仲間たちには「空いてる時間はここ(ほしのいえ)に来て」と声を掛けている。食事を用意し一緒に食べ、集いを通して、困っていることがあれば必要な支援へとつなげていく。
  「社会的に大きなことはできないけど、一人一人に大きく関わること。これは私の一つの召命だと思う。みんな一度ここに来て、厳しい現場があるという事実に触れてほしい。待ってますね」

 



 

 

 

 

 

 

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