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今週の記事1本

こちらでは、カトリック新聞に掲載されている記事を、毎号につき1本お読みいただけます。



「サンタはキリストの心」
県民クリスマスで バーント司教語る
沖縄



第31回県民クリスマス(県民クリスマス実行委員会主催、沖縄キリスト教協議会、普天間基地ゲート前でゴスペルを歌う会共催)が、12月9日にカトリック与那原教会(沖縄県島尻郡)で行われた。今年のテーマは、「キリストの平和―わたしはいつも、あなたがたとともにいる」で、ウェイン・バーント司教(那覇教区)が「人間と同じものになられました」という題でクリスマスメッセージを県民に送った。カトリックだけでなく、超教派の信徒ら約150人が参加した。

 沖縄県は、47都道府県で最もクリスマスを楽しみにしている人の割合が高い(75%、ウェザーニューズ社「クリスマス調査」2010年)という統計がある(最も低いのは福井県で50%)。クリスマスの一番の楽しみは、プレゼントよりも家族と過ごすことだという。
  沖縄では「県民クリスマス」と称し、1988年から毎年、市民に開かれたクリスマスチャリティーイベントを行っている。第1回から実行委員を務めている安室朝清さん(77/沖縄バプテスト連盟牧師)は、「きっかけは、京都の同志社大学のグリークラブからクリスマスに沖縄公演をやりたいという申し出があったことで、それならばと一念発起して『県民クリスマス』を企画しました」と語る。2年目からはカトリックや日本聖公会、日本基督教団も参加しエキュメニカルになり、徐々に参加者も増えてきたと安室さん。
  今年の県民クリスマスは、例年のように献金が地元の地域活動支援施設などに送られ、養護施設の子どもたちが招待された。「カトリックシスターズ」による沖縄出身の作曲家・新垣壬敏((あらがきつぐとし)の聖歌の合唱、市民有志セラの会によるクリスマスキャロルの合唱の後に、聖書朗読、メッセージ、キャンドルサービスなどが続いた。
  今年の2月12日に司教に叙階されたウェイン・バーント司教がメッセージを担当。
  冒頭でバーント司教が「私はこの季節になると、よくクリスマスの話をします。私の姿を見ればその理由がすぐに分かるでしょうか?」と話すと、会場から笑いが湧いた。しばしば「教会とは関係ない」と言われるサンタクロースに言及して、「サンタこそキリストの心」だと司教は話す。
  「人種、民族、国籍、宗教、貧富、性を問わず、全ての人にプレゼントを与えるから」
  クリスマスは、キリストがそうしたように「高い目線の人が下りてくる出来事」と司教は語り、沖縄でのエピソードを紹介。主任司祭として米軍基地近くの教会にいた頃、いつも教会敷地内でお酒を飲んでいる2人がいたという。教会閉門の時間になってもまだ飲んでいる2人に、嫌々ながらも「帰りなさい」と「上から」言っていたと語る。ある時「帰りなさい」と言った際、1人が「ウェイン、そう言わずにあなたも一緒に飲みましょう」と誘われたので、一緒に泡盛を飲んだと語る。
  話すうちに1人が、「私は子どもの頃に虐待を受けていて、そのため人間関係をうまくつくれず酒に頼ってきた」と打ち明け、もう1人は、「私の父親は外国人ですが、どこかに行ってしまってもういない」と告げたという。
  「上からではなく、同じ目線になって初めて、彼らが『飲む理由』が分かったでしょう?」とバーント司教。
  時には「アメリカ人なのになぜ那覇司教か」と批判されるという司教は、「沖縄の正義と平和は、世界全体の正義と平和」と結んだ。

 

 

 



沖縄県民に「クリスマスの真意」を語るバーント司教



 

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